道徳校内研修(11月6日) 県教育委員会が行う「郷土の偉人を教材にした授業パッケージ作成」。その委員に本校教諭が任命されています。本校が扱う偉人は山室軍平氏。哲多町本郷に生まれ、社会福祉の礎を築き、生涯を社会的に困窮する人々の支援と救済にささげた人物。地元本郷小学校近くにその功績を讃える胸像が立てられており、多くの生徒が親しみと尊敬を抱く郷土の偉人です。
本校教諭の作成委員任命を受け、その指導案づくりを校内全体での道徳授業づくりの研修機会とするために校内研修を実施しました。講師は、授業パッケージ作成の県のスーパーバイザーであり、昨年度本校の道徳授業充実拠点校事業でスーパバイザーとしてご指導いただいた環太平洋大学の大野光二特任教授。
研修では、若き軍平が学問継続か現実社会の救済活動に生きるかという岐路で悩む心情に考えを巡らせ、自己を見つめる道徳授業の指導案づくりについて意見を交わしました。
今回の指導案づくりの手順は、「軍平の迷いについて多様な考えを引き出す主発問」「多様な考えからねらいに迫るための絞り込みの補助発問」「自分のこととして振り返る発問」「まとめ」、そして「これらの一連の流れをとおして改めて整理した本時のめあて」の順。グループに分かれ手順に沿って検討しました。「主発問」を考えるだけで、グループ内で多様な意見が出し合われました。その中に大野先生が積極的に入り、意見の根拠などを引き出しながら理解を深め、合意に向かう整理が為されました。
今日の協議をもとに、作成委員の教諭が中心となり指導案を仕上げていきます。考え議論する道徳、自分事として考える道徳・・・自分のクラスの生徒にはどうすればそれが実現するのか。模索の多い現状ですが、生徒の顔を浮かべながら、こうして意見を交わすことにも意義があると考えます。